こんにちは。
今日は、トレーダーにとって今年最後の大イベントである「日銀会合」についてアウトプットさせていただきます。
日銀会合とは?

日銀会合とは、金融政策の方向性や政策金利(利上げ・利下げ)などについて、議論し決定する重要な会議のことです。
日本経済や物価の展望レポートが審議され、決定内容次第によっては市場に大きな影響を与えるため、株や為替の動向に注目が集まる指標です。
12月の利上げ確率は80%超え

2025年12月19日(金)に行われる金融政策決定会合では、利上げ確率は80%と言われています。
利上げの目的は円安を修正することでしょう。
ちなみに現在、為替相場は155円半ばで推移しており、前日は156円台前半まで円安が進みましたが上値の重さが印象的でした。
市場では現状、利上げが織り込まれた相場になっています。
そのため、中長期的にはドルを買うでもなく、円を買うでもなく、綱引きの状態が続いていると感じています。
なので、金融政策決定会合の決定内容次第で、為替や株が大きく動くかどうかが見ものですね。
利上げが行われるとどうなる?
では、利上げが行われると、日常生活ではどのような影響があるのか見ていきます。
家計への影響

住宅ローンは「固定金利」と「変動金利」の2つのタイプがありますが、特に変動金利型の住宅ローン金利が上昇する可能性が高いようです。
とはいえ、ローンの返済額は急激には増えず、段階的に上昇していくとのこと。
ただ、今後も政策金利の動向次第では上昇していく可能性もあるので、注意深く見ていく必要があるでしょう。
また、円高になった場合、海外旅行費用や輸入品の価格が下がったり、普通預金・定期預金の利息が上がったりする言われています。
企業への影響

金利が上がると、ざっくり言うとお金が借りづらくなり、コストが増える方向に動きます。
例えば、
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借金の利息が増える → 支出が増える
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新しくお金を借りにくくなる → 投資が減る
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設備投資や拡大に慎重になる
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利益が圧迫される → 業績が悪化しやすい
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株価も下がりやすくなる
上記のような影響があります。
ただ、企業の規模や業態によって異なることもあるようです。
中小企業は金利が上がることで、資金繰りが苦しくなりやすいですが、大企業は多少影響は受けるものの、資金力や選択肢が豊富なため安心。
また、業種・業界別では、借り入れが多い不動産業や建設業、大型設備産業などの企業は、利上げが行われるとダメージが大きいようです。
国債利回りが上昇
12月1日、名古屋で行われた金融経済懇談会以降、国債利回りが上昇しています。
10年国債利回り

20年国債利回り

直近の国債利回りは、日銀が利上げを行う確率が高まったというマーケットの見方から、債券売りが続いています。
2007年7月以来およそ18年5カ月ぶりの高水準。
ちなみに、債券と金利は逆の動きをする、シーソーの関係になっており、金利が上がると債券価格は下がり、金利が下がると債券価格は上がります。
上記のチャートでは、国債利回りが上昇している、つまり、利上げの示唆によって債権が売られていることがわかります。
直近の植田総裁発言内容
植田総裁は記者会見で、下記のようなことを発言しました。
この「為替の影響が物価上昇率に影響する可能性がある」という内容は、今まで植田総裁からは聞いたことがなかった発言です。
つまり、今の円安の影響が、利上げをする要因になると間接的に示唆していると捉えられるので、利上げの確率が高まったと言えるのでしょう。
個人的には、今までの発言よりも、結構踏み込んだ内容だったなと思いました。
為替・株価への影響

金利が上がると企業の利益が減りやすいため、株は下がりやすい。
特に円高になると輸入品が安くなり物価が落ち着きますが、輸出企業には不利になる。
ただ、銀行などは金利が上がるほど儲かるので、株価が上がることもあるようです。
為替の場合は、利上げすると、円は海外から見て魅力的な資産となり、資金が流入して円高になる確率が高いです。
現時点では、日本とアメリカの金利に大きな差がありますが、日銀や連邦準備制度理事会(FRB)の政策に変化の兆しが出てきています。
なので、日本とアメリカの金利差が縮小へと向かえば、ドル円相場は、円安・ドル高の流れが反転していくかもしれませんね。
僕個人的には、150円台をガラってほしいし、大相場が来てほしいと期待しています。
補足:投資家 片山晃(五月)さんの発言

今週、300億円投資家・五月=片山晃さんが、面白いことをnoteで発信していました。
主に、S&P500とオールカントリーなどの銘柄についてです。
貼っておきます↓
S&P500神話の終わる時 ~インデックス投資バブルの形成過程と、AI投資がもたらす株式市場のレジームチェンジ~
- テック企業への利益集中
- インデックス投資の爆発
- インフレへの逃避
この3つが重なったことで、S&P500は昔とは別物の指数になり、静かなバブルの様相を帯びている件に関して詳しく説明されています。
興味がある方は是非チェックしてみてください。
今月も残り3週間ちょっと、楽しみながら、一歩ずつ成長していこうか。
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