【猪子寿之・チームラボ】インターネット時代の知性を語る!!

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複数のWEBメディア運営をする事業主。SEO・コンテンツマーケティング・アフィリエイト広告・リスティング広告などWEBマーケティングが得意。また、編集者・トレーダーとしても活躍。

“ウルトラテクノロジスト集団”を名乗り、「アート」と「テクノロジー」を融合させた作品などで知られるチームラボ。常に新しいことにチャレンジする彼らの仕事のやり方や企業の在り方は、既存の日本企業のそれとはかなり異なる。

「日本の企業では、やっていけないから起業した」と話す社長の猪子寿之氏が、チームラボ流の次世代の仕事の進め方・企業の在り方を語る。

猪子 寿之

猪子 寿之は、日本の実業家。アーティスト集団チームラボ代表。四国大学特任教授。徳島県徳島市出身。東京大学工学部計数工学科卒業。大阪芸術大学アートサイエンス学科客員教授。

猪子寿之 – Wikipedia

「チームラボ」を設立したのは2001年、大学院に通っていたときです。既存の会社に就職するのではなく、起業することを選んだのは、いろんな理由が複雑に絡み合っていて一言では言い尽くせないのですが、中高生の頃の仲間や大学からの仲間と離れたくない、一緒にいたかったという理由が大きいですね。

仕事をする時間は人生のなかで大きな比率を占めるのだから、どうせなら仲間と一緒にいたいと思ったんです。
もっともこれはポジティブなほうの理由であって、もっとネガティブな理由もあります。

社会に出てしまうと当然のように要求されることってあるじゃないですか。最低限、時間を守るとか、電話に出るとか、メールの返事を書くとか。僕はそれができないんですよ。忙しいからじゃなくて、もともとできない。

メールもほとんど返しません。そういう社会の常識に合わせようとしても合わせられない自分が、今の日本の会社に受け入れられると思えなかったんです

時間を守る」「メールを返信」、そういったことができないから起業した

日本の会社は個人の長所より短所を見る

日本の会社ではその人の長所より、個人として短所がないかどうかを真っ先に見るでしょう? 海外の企業や新興企業はアウトプットが優れていれば採用する。

たとえば高度なプログラムが書ければ採用、といったことが珍しくないけど、日本はまず面接をして人物を見て採用するかどうか決める。個人としての完結、完成度の高さが要求されるんですよね。

それを考えたときに、自分は単体では無理だな、と。でもチームとしてなら社会に出られると思ったんです。「時間は守れないけれど別の領域でハンパなく長所を発揮できるヤツ」は個人としては欠点が目立つけど、チームになればカバーされる。

仲間同士、補い合って価値の高いものをつくることができる。そうすれば社会に居場所ができるはず。
だから仲間と一緒に起業したのは、楽しいからでもあるし、それ以外の選択肢がなかったからでもあるんです。

インターネット時代の知性を語る

収入や社会的な成功とIQとは相関関係がないんです。ありそうだけど案外ない。むしろ収入や社会的な成功は、社会性やコミュニケーション能力と相関しているんです。

違う例を出しましょうか。たとえば僕がいま突然転んでも、案外ケガをしないわけです。なぜなら、うまく手をついたり自然にケガをしない姿勢になったり、いろいろ防御するからです。でもそれは大脳でいちいち命令を出しているわけじゃない。

だからコンピュータを使ってロボットにやらせようとすると、プログラミングするのがめちゃくちゃ難しい。予期せず転んだ時にダメージを受けないようにすることはロボットは絶対できないんです。

いま時、コンピュータは将棋のプロに勝ったりするんですよ。大脳レベルの、身体を伴わない知性ではコンピュータは急激に進化してきたにもかかわらず、なぜかあまり知性的でないとされる行為はまだできないのか。

これまでは論理化できて言語化できる大脳レベルの知ばかりが発展してきました。言語化された知はものすごい効果を生みました。産業を生んだし力学も生んだ。でも、それだけでは説明がつかないことが見えてきたわけです。

たとえば、IQと収入との相関関係とか、空気を読める人かどうかとか、人間は転んでもなぜケガしにくいかとか。ここには20世紀まではアンタッチャブルというか、まったくフォーカスが当たっていなかったんです。

それに対してフォーカスを当てることが、これからものすごく重要なのではないかと思っているんです。

二次元の思考は浅くなる、多次元で考える力が必要

インターネットができた時も、世の中の人は皆、二次元で考えていたから、ついついトップページがあって、そこから階層的な二次元構造でポータルをつくってしまった。でも見る人も二次元でしか考えていないからわかりやすかったはずです。

で、その後に出てきたグーグルがやったことは何かっていうと、単語の数だけ次元をつくった。単語の数だけ次元数を上げて、階層構造から多次元構造に変えた。ウィキペディアなんかもそうで、誰もトップページなんか見たことないですよね。

一次元というのは二次元に比べたら道順が決まっているわけです。でも超多次元から見たら、二次元も道順が決められた世界です。よく本屋に行ったら知らない本に出会えて楽しいとか言うけど、あれは数学的には完全に終わっている言葉です。というのもネットは超多次元で、つまり道順は無限にあるわけで、どれだけ頑張っても本棚は二次元なんですよ。本屋さんという空間を含めてもせいぜい三次元。その二次元、三次元の世界が、超高次元のインターネットに比べて出会える確率が高いはずがない。次元の違いを理解している人なら、低い次元のほうが出会いが多いなんて、絶対にありえないことがわかるはずです。

ちょっと世間を敵に回す発言でしたが(笑)、次元を超える訓練は大人にも必要なんです。もちろん四次元というのはビジュアルとしては認識できないんだけども、三次元がわかれば高次元が存在するという概念が直感的にわかってくると思うんですよね。

実際、二次元メディアで表現できることは少なくなっている。二次元メディアではないメディアを考える時は全然違うレイヤーで考えなくちゃあいけない。だから本をつくることの上手な人はネットコンテンツの制作が下手な場合が多いんです。二次元のプロフェッショナルとして訓練されすぎています。

まとめ:常識を疑う型破りな思考は、ユニークな家庭環境で育っていたw

思考は環境によって後天的に作られます。猪子寿之さんは、主張の多いユニークな環境で育ったことによって、型破りな思考が育ったように感じました。ただ思考が後天的に作られるものなのであれば、大人になってからでも遅くはありません。

何か成し遂げたい目標がある場合には、居心地の良い環境に居続けるよりも、時にはアウェーに飛び込むような環境を整えることがポイントになりそうですね!

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