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ほり・あきら
1953年砂川市生まれ。東北薬科大卒。75年武田薬品工業入社。81年堀製菓に入社し、翌年ホリを設立。
91年北菓楼を設立。2007年ホリ、北菓楼の社長に就任。北菓楼は現在、砂川本店、小樽本館、新千歳空港店、札幌市内の百貨店や3月にオープンした札幌本館など道内に9店舗を展開。
ホリや農業法人を含むグループの売上高は約97億円(15年12月期)、従業員約430人。趣味はトランペット演奏、スキューバダイビング、スキーなど。
家族は妻と子3人。座右の銘は「ピンチはチャンス」。
ほりあきらと北菓楼
道産原料を使用した米菓「開拓おかき」やバウムクーヘン「妖精の森」など、次々とヒット商品を送り出している「北菓楼(きたかろう)」(本社・砂川市)。
社長の堀昭さん(63)は35年前に古里にUターンし、父や兄とともに小さな菓子店を全国に知られる人気菓子メーカーへと飛躍させた。
<製菓業を営んでいた父貞雄さん(1998年死去)の三男として生まれる。砂川北高校から仙台市の東北薬科大へ進学。卒業後、武田薬品工業に就職した>
戦争から復員した父は47年に合資会社「堀製菓」を創業しました。個人経営の菓子店で、夜中にせんべいをつくり、早朝から炭鉱街へ行って販売するんです。
寝る間も惜しんで仕事をしていましたね。戦後間もないため、甘い菓子が飛ぶように売れた時代で、機械が1台あれば家族が食べていけると言われていました。
根っからの職人だった父は、私たち子どもたちにも技術を身につけることを勧めました。
「薬屋は堅い商売だから」という理由で、兄弟3人とも東北薬科大に進学し、薬剤師の資格を取ったんです。
2歳ずつ違う兄弟で、私は長兄の卒業と入れ替わりで仙台に行き、次兄と一緒に大学生活をしました。
末っ子ですから、兄たちのお下がりが多かったですね。
卒業後に大学に残って研究者になる道も考えましたが、やはり社会に出て働こうと思い、製薬会社へ就職したんです。
勤務地は仙台で、東北エリアの営業が担当でした。6年間勤めましたが、面倒見がよい先輩ばかりで、良い思い出ばかりです。
<28歳のとき、家業を継ぐために武田薬品工業を退社。次兄で先代社長の均さん(2010年死去)と共に砂川市に戻った>
長兄は大学を出て厚生省(当時)に入り、次兄は外資系の製薬会社に勤めて東京で暮らしており、兄弟3人とも親元を離れていました。
父は私たちに「商売は大変なので、帰ってこなくていい」と言い、やがて店をたたむつもりでした。でも、
父が苦労してつくった菓子店をなくしたくないという思いがあり、次兄と相談して菓子作りをやっていくことにしたのです。
当時、結婚して子どももいたので、将来への不安はありました。でも、たった1度きりの人生だと、思い切って決心したんです。
父の指導を受けて、せんべいや餅などをつくるところから始めたのですが、小さいときから手伝っていたので難しくなかった。
何よりも、父や兄と一緒に仕事ができることが喜びでした。
夕張メロンピュアゼリーで快進撃
82年に株式会社「ホリ」を設立。86年に発売した「夕張メロンピュアゼリー」は翌年から10年間、日本航空の機内茶菓に採用された
北海道の特産品といえば「夕張メロン」だろうということで、その食感や風味を凝縮したゼリーをつくったのです。
千歳空港に毎日営業に行き、航空会社へ売り込みました。ありがたいことに日本航空に採用していただき、北海道の土産菓子として全国的に知られるようになりました。
原料を提供してくれたJA夕張市や日本航空には感謝しかありません。この商品がなければ、今の会社はなかった。
いろいろな人との出会いやタイミングに恵まれ、本当に幸運でした。
北菓楼を設立
91年に「北菓楼」を設立。旧道立文書館別館(札幌市中央区北1西5)を購入し、建物をリニューアルして3月に北菓楼札幌本館をオープンさせた。
今年で25周年を迎えた「北菓楼」は、「ホリ」とは違うコンセプトで経営することにしました。
直営店で販売するなど新たな展開を試み、ぜいたくに原料を使って多種類の商品をつくる。
現在は約500種の商品を製造、販売しています。「北菓楼」という新ブランドを何とか大きくしたい情熱で、
ここまでやってこられたと思います。消費者の皆様に会社を育てていただきました。
道都の札幌に拠点店舗を出店することは、創業時からの目標でした。
世界的な建築家の安藤忠雄先生に設計をお願いし、築90年の歴史的建築物をできる限り保存して耐震補強をするなど調査や工事に丸2年を費やしました。
ここが新たな観光のスポットになってもらえればうれしい限りです。お菓子は人を楽しく、笑顔にする。だから菓子作りは本当に素晴らしい仕事だと思っているんです。
私が特にホリ者等がすごいなと思ったところは、北海道の山地に黒だわっている点です!
ガンブリア宮殿の村上龍さんが他の県の食材でもいいじゃないですか?
という質問に、いかに北海道にある食材を利用してお客さんと生産者と雇用者を大切にしているので、ほんとすごい会社だなと思いました!
ホリさんの様な人間になれる様に私も日々頑張ります!
最後まで記事を見ていただきありがとうございました!
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